ピーター・ナヴァロ『米中もし戦わば』貿易戦争とセットで考えよう

ピーター・ナヴァロ『米中もし戦わば』貿易戦争とセットで考えよう

経済学者と知っていたピーター・ナヴァロがこのような軍事研究をしていたとは驚きで、しかも軍事戦略だけでなく武器にまで詳細な研究をしている。なぜ、ここまで詳細に研究したんだろう?

ほんとうに戦争になるのかどうかはわからないが、アメリカの敵はやはり中国が本命なのだということがわかる。現在の北朝鮮との駆け引きはあくまで前哨戦で、やはりねらいは中国なのだろう。

また、そのおかげで日本が巻き込まれることは疑いないだろう。軍事戦争というだけでなく、貿易戦争という経済的な戦争にも巻き込まれるのだろう。そこから回避するには、やはりアメリカ追従をやめて自立するしかないのだということはまちがいがない。自分たちのことは自分たちで決めるという理念による自立と将来へのヴィジョンをもつこと。そこから、どう対応するか考えることなのではないだろうか。自分たちで考えて行動した結果には許容できるが、アメリカ追従で失敗した結果は許容できない。

ところで軍事戦争になった時のポイントは核兵器ではなく、潜水艦と機雷であるということらしい。新しい知見だった。空母でもなく潜水艦というのがポイント。また、機雷というのは接触して反応する機雷ではなく、音波によって深海から発射される新しいタイプのものだという。港湾の封鎖と巡洋艦の撃沈だという。ここが興味深かった。

政治的常識としては、アメリカの国債の民間保有は外国人が60%をしめ、そのうちの19%は中国人が保有しているので戦争はできないということらしいが、トランプならわからないだろう。また、トランプ政権は国債を保有してくれと言っているわけではなく、売却しろといいだしているわけだから、国債の保有など問題ではないのではないだろうか。トランプが一番問題にしているのは貿易赤字の問題だから、赤字を解消するにはまずは米国債の金利と米株の利益であることから、これが少なくなればいいわけだ。そのようなわけだから、戦争が起こらないとは言い切れないが、本当に戦争になったら莫大な被害が及ぶことは疑いがないし、日本だってただでは済まない。回避した方がいいことは言うまでもないだろう。

必ずしもナヴァロのいうように、中国が軍事大国をめざすという野望を捨てきれないとは思わないが、過大評価することはないのではないか。エマニュエル・トッドのいうように中国を過大に恐れる必要はないと思うんだがナヴァロたちはそう考えていない。中国にはすぐに高齢化の波がやって来るし、それは日本の比ではないから、おそらく大変だろう。そのことは心の隅においておいていい。

ともかくも、米中関係は注視しておく必要がある。

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